M17 SURPLUS
アメリカ陸軍の使用したM17 MHSをSIG SAUERが一般市場で販売
実銃においてもエアソフトにおいても最近話題に事欠かないSIG SAUER(シグ・ザウエル)だが、アメリカ陸軍にMHS(モジュラー・ハンドガン・システム)として採用されたM17(P320)の余剰ピストルが一般市場で販売することとなった。
アメリカの各軍に制式採用されたばかりでまだ全ての契約分を納められていないM17にもかかわらず、一体「M17 SURPLUS(余剰)」とはどういうことなのだろうか?
今回SIG SAUERが発表したM17 SURPLUSは実際にアメリカ陸軍に1度納められた製品を販売するものだ。なぜアメリカ軍がM17を手放すのかと言うと、それにはちゃんとした理由があった。
初期に生産されたM17はスライドリリースやセーフティ、トリガーなどがスライドやフレームと同じコヨーテカラーとなっていたが、アメリカ軍ではこれらのコントロールパーツのカラーリングをブラックに変更したモデルに移行することを決定した。そのため、新たに作られたM17と交換が進められており、初期のコヨーテカラーコントロールパーツのM17をM17 SURPLUSとして販売することになったのだ。
M17 SURPLUSはアメリカ政府のスライドマーキングとシリアルナンバー、アメリカ軍指定の前後サイトをそのまま顧客に届けることになる。また、アメリカ陸軍によって使用・保管されていたものなので1つ1つ状態も異なるものになり、個体によっては管理のためなのか手書きのマーキングが入ったものもあるようだ。
販売数は当然限定的となるが、SIG SAUERは顧客に対しM17 SURPLUSを持つことは「歴史の一部を所有すること」だと語っており、いわゆる中古ピストルとなるわけではあるが実際に軍で使用されていたということにむしろ価値があるとしている。
M17 SURPLUSは決してトラブルがあって回収されたハンドガンではないため、しっかり銃器として機能するモデルとして販売される。しかし、オフィシャルの証明書が同梱され、政府刻印やシリアルナンバーも潰されずに手に入ることもあり、おそらくほとんどのユーザーはM17 SURPLUSをコレクションアイテムとして入手するだろう。